ベッドから落ちる

手術から17日後の31日の夜、ちょっとお腹がへったので、ベッドのすぐ横にある冷蔵庫を開け、ゼリーかプリンを食べようと思いました。

ちなみにこのころの僕はまだ液体が飲めず、食事もやっと食べられるようになったばかり。

しかも食べられるものといえば、ご飯もつぶつぶの無い重湯レベルで、あまり食事を味わって食べるということができなかったのです。

それでも家から持ってきてもらったり、お見舞いに持ってきてもらったゼリーやプリンを食べるのは小さな楽しみでした。

しかしベッドから起きあがって自分で冷蔵庫をあけようと、いざ手を伸ばした次の瞬間・・・

座った姿勢を保っていられず、後ろにひっくり返りベッドから落ちてしまったのです。

その時は既に個人部屋から大部屋に移っていたため、ベッドから落ちた僕を見た同じ部屋の患者さんがナースコールで看護師さんを呼んでくれました。

その日夜勤担当だった看護師さんは、床に落ちて横たわる僕を見てかなり驚いている様子でしたが、すぐに部屋に備え付けのストレッチャーに僕を乗せてくれました。

看護師さんは、僕がベッドから落ちたときに頭を打っていないかどうかということを、とても心配していたようです。

自分自身では、うまく受け身を取ったので頭は打っていないと思っていましたが、記憶に頼って大丈夫という判断を下すわけにもいかず、夜中にCTスキャンを撮りに行くことになりました。

幸いなことにCTスキャンの結果に異常は見あたらず、僕も看護師さんもほっと胸を撫で下ろしたのでした。

看護師さんは、

「冷蔵庫から何か食べ物をとりたいときは、ナースコールで呼んでくださいね」

と苦笑しながら言っていましたが、後で他の看護師さんから聞いたところによると、僕を助け起こしてくれた看護師さんは、この時のことにかなり腹を立てていたんだそうです。

そしてこの出来事は、夜中の2時に電話で妻にも伝えられました。

妻は夜中に電話が鳴ったことで心臓が止まるほど驚いたそうですが、翌日僕に

「何ともなくて安心した」

とだけ言ってくれました。

結局僕の小さな挑戦は周りの人に余計な心配をかける結果に終わったわけです。

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